カテゴリ:教育( 109 )

教室内禁句

私は教室内で使用しないようにしている言い回しがあります.

×「日本人は..」.
「?」と思われるかもしれないが,よく本のタイトルになっている「日本人学習者...)」は原則使用しない.教室にいる学生は日本で生まれ育っていても必ずしも日本人とは限らないからだ.在日の学生もいるし,名前が日本風だからだといって,すべて日本人とは限らないこともある.日本語母語話者,あるいは日本語を普段日常語としている人は,と言い換える.

些細なことだが,語学教員として言葉は政治的に正しくありたいと思う.

×「そんなことでは落ちるよ」(学習態度不良の学生に)
「私がお願いしてこの授業をとってもらっているのではなく,あなたの意思で,授業を選択していると理解しています.この授業より人生で大事がことがあるなら,いつでも教室から離れてください.あなたの人生ですから私はあなたの決定を尊重します」
*これは,聞こえようによってはずいぶんきついかも.これを言う時は,落ち着いてゆっくりと英語で言うことが多いです.第二言語で言われる方が学生もすんなり理解できるみたい.

続編はまた後日に.
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by redsunflower | 2006-05-31 19:22 | 教育 | Trackback | Comments(0)

教えることは学ぶこと

何だかエラそうなタイトルだが,私の教師としてのモットーである.

学生とは私とはたかが1週間に数時間授業で教室において会うだけだが,各学生はいろいろな人生を背負ってクラスにやってくることを忘れてはならない.

数年前,父親が病気で倒れて生死の境をさまよった学生もいた.折りしも期末試験直前で,進級判定の厳しい学校のため,彼女は夜は病院に付き添い朝一番の特急に乗って授業を受けに来ていた.毎日それの繰り返し.母親も過労で倒れ,18歳の女の子の肩に,看病と不安がのしかかっていた.「進級は厳しいかもしれない」と思わないでもいたが,毎晩彼女から来るメールに返事を書きながら,何とかできるならば頑張ってほしいと願った.

そして,見事彼女は苦難を乗り越えて,進級した.そしてさらに嬉しいことに父親の症状もリハビリができるほどに改善していった.

たった18歳の学生が,これほどまでの頑張れるとは..心底彼女が偉いと思った.
「先生,全教科試験にとおりました!」と送ってくれたメールは私の宝物である.そして,微力ながら彼女の励ましの一端にかかわれたことを本当に嬉しく思う.

教職に就いて最も嬉しいと思う時である.
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by redsunflower | 2006-05-24 19:54 | 教育 | Trackback | Comments(2)

ベクトル

最近,更新が遅れがち.さらに,コメントをいただいてもなかなかレスポンスができません.

ごめんなさーい.

ただ,ブログを書くことで負担になることのないようにしよう,本末転倒にならないようにと思っているので,勝手ながら「いそがしそ...」ととらえてくださいね.いただいたコメントはすべて拝見し,とても勇気づけられています.ブログを始めるまでは,とても孤独なSOHO研究者でしたから.

この春は,例年の数倍の勢いで研究,発表にとりくんでいるので,てんてこまいです.公募もそろそろシーズンだし(語学系の公募は今頃から夏場までが山場です).

いきいきした時間が増えてうれしいのですが,そろそろ少し疲労も感じだしたこのごろ.うまくペースを配分していかなくては,と考えています.

そういえば,学生も今の時期,新学期の疲れが出てくる頃みたいで,昨日は3人の学生から相談を受けました.といっても,SOHO教員にはオフィスなんてしゃれたものはなく,立ち話の相談です.

クラスで数十人いれば,やはりそのうしろには数十人分の悩みや心配事があるのだなといつも思います.「頑張れ」とは決して言わないようにしています.頑張って何とかなるなら,私に打ち明けたりしないでしょう.頑張れない,あるいは頑張ろうと思うけどできない,から大変なのでしょう.話を聞いて,できている点を十分褒めて,話をしていくと少しずつこわばっていた顔がほぐれていくのがわかります.最後に「なんかあったら,メールしてね」と添えることも忘れずに.
専任ではない私には,踏み込めない領域の問題もあります(たとえば,学校辞めたい,とかいう相談など).大学生を育てるなんてえらそうなことは言えません.でも,私の言葉ですこしでも状況が良くなる方にベクトルが動くなら,うれしいことです.
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by redsunflower | 2006-05-16 17:44 | 教育 | Trackback | Comments(0)

自転車操業

最近,メールとのやりとりで友人の先生と「自転車操業」の話が出た.何のことはない.授業の準備のこと...(J先生,ネタにしちゃいました.ぺこ)


私は,英語を教えております(何度も出てくるな,このフレーズ).でも,専任でないので,いわゆる専門教科は担当できず,一般英語を教えています.(あるいは「教えて」と頼まれれば何でも).

当然ながら,教えるのは英語ですが,そのトピックは何でも来い!です.世界情勢から,経済,ビジネス,政治,etc.もちろんある程度の知識をもっている分野もありますが,まったく初めての耳慣れないトピックもあります.今,扱っているのは何と,「原子力」関係....もちろん,しったふりですますことも可能でしょうが,それは私の根性(あえて言うなら!)が許しません.せっせとgoogleして,日英の情報を集めます.ま,授業で使えるのは1/10あればいいほうだけど.

「自転車操業」とはまさにこのことですね.
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by redsunflower | 2006-05-10 20:20 | 教育 | Trackback | Comments(0)

英語”外”教育

私は,英語を教えております.はい,大学で...

しかし,今は英語だけを教えていればよい,という世の中ではありません.

特に気になるのは大学生の日本語と基本的マナーの欠如.
そこで,英語の授業でも「ここまで言うか」というほど細かい注意をいたします.

学生の敬語の乱れは言われて始めて久しいですが,大学の教員に「..って何?」と平気で尋ねてくる学生は数え切れないくらい存在します.そういう時,私は,ひたすら敬語を使って返答します.

「,,,ということです.わかりますか?」等々.

勘のいい学生ならば,すぐに切り替えができ(code switchといいます)敬語で応答するようになりますが,少数です.

「それって,こういう意味?(あるいは,単に「わからん」とさらに続ける学生.最後の最後まで「友達言葉」を使用するのにまったく違和感がない学生も多数存在します.要するに悪意があるのではなく,知らないのです.「敬語」の存在を.あるいは学生たちの過去の教師とのかかわりが「教師とは敬語を用いずに話す相手」と誤ってインプットされているのかもしれません.

折を見て,授業の合間に伝えます.英語にも敬語が存在すること,社会に出てからは,正しい英語を話すよりもTPOに応じた英語を話す方が評価が高くなること等を説明し,母語である日本語の敬語を正しく話せない人は第二言語で話せるはずがないし,その意識も育たないと...

また,クイズや提出物を教員に手渡す時に,バラバラの状態で片手で渡す学生も大多数です.
そこで,やはり私は最前列の学生にこっそり「両手でね」とか「そろえてね」とかささやきます.「将来,就職の説明会で差がつくわよ」と付け加えることを忘れずに.すると意外と皆,聞き耳を立ているがわかります.名づけて「ささやきリレー作戦」.学生は,「そんなこと知らなかった」とキョトンとしていますが,たいてい素直に受け止めます.こちらがびっくりするくらい.

私は英語を教えています.でも,英語は卒業したら使わない学生がいるかもしれませんが,敬語とマナーは社会人の基本です.だから,きょうも老婆心ながら,英語”外”教育にもせっせと励みます.    完
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by redsunflower | 2006-05-08 21:52 | 教育 | Trackback | Comments(0)

"Houston, we've had a problem"

CALL って専門外の人にはなじみがない言葉かもしれませんが、
Computer Assisted Language Learningの略で、要するにコンピューターを使用して語学を学ぶという意味です。今、巷の大学ではこれが大流行。(昔のLL教室みたいに)。何千万円という大金を投じて、従来のLL教室をCALL教室に改造する大学が急増してます。

私もCALL教室を利用して一部のコースを授業していますが、これが、うまくいくときは限りなく可能性が広がりますが、そうでない時は、「散々なクラス」となります。

今日は間違いなく後者の日。通常学生のPCにCD、DVD,ビデオなどの教材をダウンロードすることから、授業は始めますが、続々と「フリーズ」の連続。通常、数人単位のフリーズであれば、個別対応も可能ですが、クラスの過半数近くが「パソコンがうごきませーーん」ときた場合には、はっきりいってお手上げです。語学教師ではなく、パソコン指導員に早代わり、何しろ大学生のPCの知識なんて知れてますから、もうアウトです。

ちゃんと起動している学生たちに、PCで自習させながら、フリーズパソコンの処置、と思っても、そこは学生、先生の指導をちゃんと守るのは少数で、ほとんど「お休みモード」になってしまってる。5分単位で教案を考えているのに、貴重な勉強時間がどんどんPCの復旧でとられ…。あああ、私は語学専門で、パソコン復旧員でないぞ、と恨めしくなる。

そんなこんなで、ばたばたと授業時間が過ぎ、最も私の嫌な展開の授業となってしまった。原因はわからない。でも、時々不意打ちで起こる。PC一台でも十分複雑なのに、それを2台のPCでシステムを起動させ、50台の学生PCをネットワークし、MD,DVD,CD,ビデオなどすべて別々のメーカーの製品を連結させてある。教室内は冷房なしで湿気、気温高し、など、要因はいろいろありそう。でも、お願いだから「平穏な」授業をさせてほしい。

タイトルは、アポロ13号で爆発が起きた時のJim Lovellの言葉(これが、即わかる人は、かなりのアポロ通でしょう。映画にもなりましたが、トムハンクスが冷静なラベル船長を演じていました)。ちなみに、NASAではこのときの交信を文書化して公開してます。参考までに。


http://history.nasa.gov/Timeline/apollo13chron.html

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by redsunflower | 2006-04-21 21:09 | 教育 | Trackback | Comments(0)

新年度初授業

初授業の日

満開の桜を電車から眺めつつ、つくづく日本人で良かったと思う瞬間。

桜が美しいと思うようになったのは、いつの頃からか。。。など,感傷にひたりつつ大学へ向かう。

パワーポイントでシラバス紹介す。

初日は大切だ。日本語だけ話していれば事足りる日本で外国語を学ぶ大切さを学生に認識させ、しかも興味をもたせるのは大学生とは言え、至難の技。初日に「びしっと」ツボを押さえなくては、一年の授業がもたない。

びしっと、脅かして動機を高めてきた。

さあ、また一年間、「楽をしたい」学生との知恵比べ、根比べの始まりだ。

がんばるぞうううう。
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by redsunflower | 2006-04-07 21:26 | 教育 | Trackback | Comments(0)

Thank-you mail

今朝、学生から一通のメールが来てた。

2月ごろ来年度のコース選択で相談のメールがきていて、そのアドバイスに対するthank-you mailだ。ちょっと間があいたが、しばらく自宅に戻っていてPCが使えなかったので、遅くなりました、と書いてあった。

やっぱり、うれしい。。。

もちろん学生の中には、thank-you mailを返さない者もいるし(実社会だって、いっぱいいますよね。そういう人たち)、別にお礼を言われたくてメールに返信しているわけじゃないけど、いただいたらやはり嬉しい。

何かしてもらったことに対してお礼がきっちり言えるのは、そのしてくれた人が

「どのくらい自分のために貴重な時間割いてくれたのか」認識できるからだろう。

自分が学部生のときは、決してそんなことは思いつかなかったからえらそうなことは言えないけど。。。。
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by redsunflower | 2006-03-31 13:34 | 教育 | Trackback | Comments(0)

シラバス作成中

3月ももう終わり。。。

ということは来月、つまり新学期がすぐ始まるということだ。

よくよく考えてみたら、一番早いクラスは来週金曜日スタートだ。

当然ながら授業計画を立てねば、と今日は論文作業中断して、朝からパソコンに向かう。

非常勤で週1日他大学で教えるこのクラスは、すでにウエブシラバスは公開してある(なんと、昨年12月までに提出させられたもの)。でも、やはり授業の初日にはもっと「バシッと」学生に示すためにはさらに詳しいシラバスを作成する必要がある。

毎年、せっかく学生にシラバスを渡しても「先生、いつ試験あるんですかああ~」と聞いてくる学生のいかに多いことか。むっとするのをこらえてにこやかに「シラバスに書いてあります」と応える私。

それにこりて今年は映像型シラバスにしようと思う。つまりpowerpointを使用するつもり。

さて、うまくいくかどうか?
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by redsunflower | 2006-03-30 11:28 | 教育 | Trackback | Comments(0)