カテゴリ:読書録( 63 )

「実年齢より20歳若返る!生活術」南雲吉則著PHP文庫

本日、駅なかの書店で買い、一気に読む。

最近ベストセラー続出の著者の本。ご本人の写真入り広告(20年前の写真と現在の写真を比べたもの)も地下鉄でよく見かける。

タイトルが軽いなあ~と思って読む気しなかったが、本屋で立ち読みして、「一年後に死ぬとしたら、何をします?」という見出しを見て、読みたいと思った。

著者は、乳腺専門医。軽いタイトルとは反対に読み応えがあった。医者であった父親と祖父がいずれも50代で心臓病を発病、そして闘病の上なくなった。自分がその年齢に近づいたとき自分の生き方をふりかえったという。

最も興味深かったのは、細胞時計「テロメア」の話。

細胞分裂の回数はその生物によって生まれながらに決まっていてどんなに健康でもそれ以上いきることはできない。p.78

ストレスを超えた先に何も実を結ばないストレスは細胞時計を止まらせる。 p.254

人のテロメアは121歳。しかしテロメアを短くしてしまうような生き方を私たちがしているから121歳より短くしか生きられない、と著者は説く。

そこで、著者は次の10項目を提唱する。
1.ゴールデンタイムの睡眠。
2.腹6分目の食事。
3.食事のバランス
4.食事の味付け
5.野菜、果物の正しい摂取
6.肉食注意
7.運動 過度の運動はNG
8. 煙草NG!
9.大切な人を思う心。
10.地球環境、他の生物との共生

この本の提唱することを実践できるかどうか、それが課題だろう。
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by redsunflower | 2012-04-14 18:19 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

「朗朗介護」 米沢富美子 朝日新聞出版

定期購読している雑誌「いきいき」で紹介されていたので、興味をもち新幹線の駅でゲット。帰りの新幹線の中で、一気に読了。

作者は世界的な女性物理学者。過去にも著書「二人で紡いだ物語」をここで紹介したことがある。



その米沢先生が、ご自身のお母様の介護のために東京から大阪まで新幹線で通われている、というお話であれば、絶対読みたいと思うのも当然。

私も親の介護でいろいろ昨年はきつかった。自分の体調不安定なことに加えて、次々と連続する精神的、時間的な圧迫感。幸い、わが親は今は小康状態であるが、米沢先生のお母様は要介護5、しかも施設すら受け入れを拒むほどの容態が深刻な様子。そのお母様の介護を大阪の妹君とおふたりで24時間、毎日続けておられる。

しかし、理系の米沢先生の文章は、どこかdetachedな筆遣いで、重く感じられない。それが却って、介護を若干でもかかわった者にとっては、事態の深刻さがより伝わってくる。

ご自身も「前期高齢者」である米沢先生は、介護保険の有り難さは認めながらも、その課題、また次の世代が現在の介護制度では、人的にも財政的にも絶対に維持不可能であると指摘されている。

そうなると、「介護難民」が大量発生するのは目に見ている。

筆遣いは軽快でも、重いテーマである。

「朗朗介護」 米沢富美子 朝日新聞出版
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by redsunflower | 2011-04-09 09:25 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

「英語教師 夏目漱石」 川島幸希著 新潮社

漱石が作家になる前に、英語教師だったことは有名だが、ではいったいどんな教師だったのか、、


本書はさまざまな書簡、書物、エピソードから漱石の教師像を明らかにしている。

だいたいよく見る漱石の写真は、スーツ姿に口ひげをたくわえた「きどった」ものだから、教師としては大したことがなかったのだろう、などと勝手に思っていたが、大間違い。



当時は明治初期に政府が招いたいわゆるお雇い「外国人英語教師」が中心の英語教育から、日本人が英語を教えるという次の世代の英語教育が始まろうとしていたころ。漱石は、試行錯誤を重ねながら、当時として画期的なリスニング問題を入試にとりいれたりして、極めて優れた見識と実行力を示している。

しかし、それほど優れた教員であっても、周りの環境、同僚、校長、生徒の態度によって、うまくいかずに(愛想をつかして?)学校を変わっている。

あの「坊っちゃん」の舞台の松山での観察が、なぜか今の学校にも当てはまるところがあり、おもしろい。

今の書生は学校を旅屋の如く思ふ、金を出して暫く逗留するに過ぎず、(中略)かかる生徒に対する校長は、宿屋の主人の如く教師は番頭丁稚なり(中略)生徒の増長し教員の下落するは当然の事なり。p.155

しかし、面倒見が良い点もあり、「真摯に学ぼう」という学生には、就職の世話や、学費の援助、また自宅での勉強会も開いて長く交流したという。
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by redsunflower | 2010-10-13 11:41 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

「父の詫び状」 向田邦子

久しぶりの読書録です。

いろいろな本をざーっと読みはしているのですが、読んでは忘れるという生活が続いていました011.gif

今回の本は、先のワークショップで渡航する前に空港で買った本のうちの一冊です。

機内で、無理に映画を見たり音楽を聞くのも気分が乗らないときは結構疲れるもの。

行きの便では爆睡して読む時間がありませんでしたが、帰りの便では2冊読み切りました。おかげで、あまり疲労感なく過ごせました。作戦成功!

で、肝心の本。

いや、向田邦子、やはり期待を裏切りませんでしたね。今更、と思われるかもしれませんが、
「TVの脚本家」というイメージが強かったので、今まで読んだことがなかったのです。

良き昭和時代を思い起こさせる家庭の描写、お父様の様子。独特のユーモアがあって、すっかりはまってしまいました。さすが、という感じです。

私は、
「これは」
という作者に出会ったら、作品をすべて読み切りたくなるタイプ。

当面、向田邦子作品にはまりそうです。
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by redsunflower | 2010-08-20 10:25 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

「脳を鍛えるには運動しかない」 ジョン J. レイティ著 NHK出版

この本はchinosさまのブログで紹介されており、ブログで拝見して即注文、3日後には読み終えていました。

本の内容は、chinosさまが非常に簡潔にしかもわかりやすく書いておられるので、私が新たにここで書くことはしませんが、今まで、なんとなく

「運動したら、気分がすっきりした」などという経験が、この本を読んですっきり理解できました。

運動は苦手だし、好きではありませんでしたが、

この本を読んでから、

体を動かすことはこれからの人生のQLにもつながる、と痛感して散歩などにもでかけるようになりました。

仕事でもやもやしていても、30分でも歩くと

「ど~でもいいっか」

と割り切れるから不思議です。

実は実家の父が春以降具合が悪くて、

いえ、正確には病気はほぼよくなったのに、

気分がふさぎがちで、どうしたものかと悩んでいたのです。

もちろん心療科にも通院していたのですが、

心療科の先生は

「何か悩みでもあるのですか」と聞いて、安定剤をだしてくださるだけで、なかなか良くなりません。
(本の中で、近年のメンタル治療は、フロイトの影響を受けすぎており、もう少し、脳科学的見地のアプローチをとるべきだ、とコメントされていました)

で、この本を読んでから、

実家に帰るたびに、

父を散歩に連れ出し、家の周りを歩くことを始めました。

すると、劇的ではありませんが、

父が徐々に元気を取り戻し、

以前のように大きな声でジョークを言ったり、趣味の碁にも出かけれられるようになりました。

もちろん、治る時期がきていたのかもしれませんが、

運動の効果をやはり信じられずにはいられません。

ちなみに私は出講する日は1万歩近く歩きますが、自宅研究日で家にこもる日は1000歩前後。。。

やっぱり散歩しよ!
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by redsunflower | 2009-11-28 17:05 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

「断る力」 勝間和代 文春新書

私は断る力はある、と思う。

若い頃とは違い、

現職場でも

「学生のためにならないこと」

「思いつきで提案してくるウエからの指示」

には、受け入れられないとはっきり言います。

いやいやながら、しかも誰もためにもならないと思いながら仕事するのは、

自分が測りきれないストレスを感じるとわかっているから。

ただ、

理由のある仕事、意義を感じる仕事、するべき仕事は人の何倍も働いています。


「あいつは仕事をしないのに、文句ばかりいう」


と言われないようにはしています。


でも、ときどき、

ウエからの指示をはいはいと受け入れ、しかも仕事を回避している人たちをみると

自分の生き方はこれでいいのか、

などど思ったりしていたことも事実です。

この本は、そんな私を

「おまえさんの生き方はまちがってないよ。」


とサポートしてくれています。

心の底にあったもやもやが

自分が肯定され、すっきりしました。

悪意。嫉妬、ランク・じゃんけんなど

仕事をしていれば必ず出会うネガティブなことがらに、

快刀乱麻の対処法は、気持ちいい。

この本が、今までと違い女性によって書かれているというのがなおさらいいですね。
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by redsunflower | 2009-11-14 12:11 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

early bird

眠れぬ、いえ正確には朝早く目が覚めました。

で、先週から始めたデータ分析にとりかかっております。

相変わらず仕事は、総合職で、企画、立案、実行、他部門との調整、苦情の処理と何でも守備範囲広くまたがっておりますが、

昨年度より少しだけデータや文献と向き合う時間が増えてきたのは嬉しいことです。


私の精神バランス、元気の素、研究。

しかも私の場合は自分の研究をもとに、

大学のプログラムの提言ができるわけですから、

考えてみれば、とてもめぐまれているのかも。。。

当然、その途中には


「ビシ、バシッ!」
と闘っておりますけどね(笑)。


あきらめないことの大切さ、ひしひし感じます。

それと、いつも100%だと緊張で体がもたないから、

上手に気をぬくことも大事。これは、40代半ばになってようやく会得できました。

ワタシ、きっともっと早く専任になっていたら、

つぶれて(つぶされて?)いたかもしれません。

でも、そこは、年齢とともにしたたかさも身に着けておりますので、


何とかやっていけるようです。


さあ、データにもどろう!001.gif
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by redsunflower | 2009-05-23 06:37 | 読書録 | Trackback | Comments(2)

「益田ミリ」にはまる

相変わらず論文と向き合っております。

やっと草稿ができあがり、これからチェックへ。

でも、そのまえに最近私のひそかなお気に入りの作家を紹介します。

「益田ミリ」

イラストレーター兼エッセイスト。

図書館で軽く借りた一冊の本がきっかけです。

図書館の本はすべて読んでしまい、現在すべての「ミリ本」を制覇すべく買っては、読んでおります。

何と言うのかな、

ほんわか、肩肘張らない、小市民的でありながら、時にはど~んと散財する、
悩む、小さいことでも悩む、たたかうところはたたかう、などなど


共感できるところがいっぱいで、


「うんうん、そうそう、わかる、わかる」

と言いながら読んでいます。

OLはえらい (文春文庫PLUS)

など、短期間でしたが、民間企業勤め経験のある私にはとっても説得力がありました。


でも、「益田ミリ」。恐るべし。最近、ブームになっているそうな。

先日行った美容院で読んだ女性週刊誌に一ページの大きな広告が載っていました。

*OLはえらいは、4コママンガ&エッセイ風です。
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by redsunflower | 2009-05-09 11:53 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」遥 洋子著 ちくま文庫

連休中に久しぶりに旧宅へ戻り、一日中草ひきをしました。

今、何とか手を打たなきゃ、夏には庭に足を踏み入れられないくらい草がボーボーになります(昨年の苦い経験)

翌日は、やっぱり筋肉痛でした。^^;

で、久しぶりの旧宅の本棚から以前読んだ本を数冊持ち帰り、久しぶりに読み直してみました。

この本もその一冊。

まだ、ドクターの学生の頃に読んだのかな?何となく自分の研究分野以外のことが気になって。。。

やっぱり

「東大」、「上野千鶴子」が強力キーワードで惹かれたのは事実です。

で、今は、

「ケンカを学ぶ」、

ところに惹かれました。ハイ。

芸能界で若くない(といっても私より年下だけど)独身女性タレントは、結構厳しい立場だと著者は説く。

もちろん、仕事にもよるのだろうけど、少なくとも著者の仕事現場では、

「女はだまれ」
「行かず〇家のおまえに何がわかる」

など日常茶飯事だったそうで。しかもオンエアでも。

TV番組とはいっても、影響力はある、何とかして、「瞬時に議論に勝つ方法」を求めて著者は東大の上野ゼミに留学(!)するのである。タレントと言っても、容赦なく上野ゼミでは一般の学生と同じように猛勉が求められ、仕事との両立でフラフラになりながら、でも真摯に向かっていく。上野教授の描写も天下一品だけど、東大生のゼミメートや、上野ゼミを訪れる研究者の話もなかなかなものである。

時々、研究の真髄をついた言葉が、著者のわずか一年のゼミ生活の中で、語られているのを目にすると、
本物の研究の厳しさの中でしか、研究の真実は見えないのだと改めて思う。


さて、ケンカの話だが、

「相手にとどめをさしていはいけません」と上野教授は言ったそうな。

その理由が最高。

「その世界であなたが嫌われ者になる。それは得策じゃない。あなたは、とどめをさすやり方を覚えるのではなく、相手をもてあそぶやり方を覚えて帰りなさい」(p.24)
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by redsunflower | 2009-05-07 13:50 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

「新大学教授になる方法」鷲田小彌太 ダイヤモンド社

研究と教育のハザマで迷える私に,

「これだ」と思える本に出会いました.
タイトルは「大学教授になる方法」ですが,実際は「大学教授であり続ける方法」と言った方がよいでしょう.

以下,抜書きです(一部,要約)


p139
大学教授には,研究費も休暇もないと思いたい

「仕事」は習慣の力によって持続するものです....(略)大学の授業以外の時間を,教育研究のために使うきちんとした人生設計を持とうとしない限り,気がついたら,ただ中身のない中途半端な遊び人と化している,という場合がほとんどです.いい仕事をしている先達,若い人に共通しているのは,機械的に仕事を持続して,ガッと短い休暇をとることです.彼らは,決して,ガッと仕事をして,長い休暇を楽しむというタイプではありません.


p.148
学問への好奇心は,雑学によって深まる

教育研究者として,常識,正確には教養がないではすまされない.
1.教育者として教養の欠如は致命的.自分の研究した専門を専門用語と専門技法を駆使して教えてすますことができるのは,大学院においてのみである.

2.自分が研究した専門領域のことだけを講義すればすむのであれば,こんな簡単なことはない.

3.現実的であろうが,観念的であろうが,何かを知りたい,という知的欲求に支えられていなければ,学問がすすまないだけでなく,講義を聴く学生の胸に迫ることはできない.


p.153
教養は読書によっては身につかない.

読書を積んだからといって,教養はつきません....(略)専門の本を読む.専門周辺の本を読む.専門にまるで関係のない本を読む.しかし,自身はあくまで専門家であることをやめようとしない.こういう知的営為によって教養は形成される.

p.178
教育は研究と通底していて,効力を発揮する

よい研究者でよい教育者は少ない.(略)よい教育者で,非研究者はいない.

p.204
学問も教育も専門が基盤
専門で優れていれば,それでよし,などとはいいません.しかし,特定の分野で専門家である,ということが研究者の最低条件です.ペーパー(学術論文)は,専門能力の一つの証です.従って,しっかりしたペーパーのない人は,専門家として認められません.ペーパーであれば何でもいいというわけではないのです.

専門は廃れても,専門を習得する技術は廃れない.
自分の習得した専門の知識や技術は,その大部分は廃れると思ってください...(略)その専門を習得するために得た学的「技術」は廃れません.


ただし,本文中に

「家事や育児にかまけていては研究は出来ません,云々,」

というのは,どうもね~.

前提には,【大学教授イコール男性】 という思いがあるのでしょうか.

では,女性研究者はどうすればいいの!?と思わず突っ込みを入れてしまいました.

家事,そして育児をしながらも,

多くの女性研究者は,仕事の上では男性と同じ質と量の成果を求められるのですから.
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by redsunflower | 2008-09-06 09:36 | 読書録 | Trackback | Comments(5)