「ルネ・フレミング 魂の声 プリマドンナができるまで」 春秋社

著者は人気実力共に当代最高のソプラノ歌手(らしい...というのも私はオペラをみたことないので,判断できないのだ)

でも,オペラ歌手と成功するまでの彼女の軌跡が,つづられていて興味深い.最初からオペラ歌手をめざしていたわけではなく,アメリカで学部生の時は「音楽教育」を専攻していたというのもひきつけられる(今更ながら,アメリカは.教育を科学として認識していて,○○教育という学問分野が発達していることに感心する)

それから大学院へ進み,よき師と出会い,鍛錬を積み重ねオペラ歌手を目指すようになるのだが,実力才能があっても,オーディションに落ち続ける日々が続く.このあたりを包み隠さず書いているところが本書の真骨頂.決して,サクセスストーリーの羅列ではないのだ.

私には想像も出来ないがオペラ歌手を仕事とするには,マネージメント力も必要であり,決して「歌って」いるだけでいいのではない.また,英語母語話者の著者がドイツ語でオペラを歌うために,努力を重ねて語学を身につけている.

著者はまた母であり,妻(結局,破綻したが)であった.世界を舞台とするプリマドンナが子供の教育を考え,仕事を調整するなど,華やかな舞台の陰で,普通の親としての決断を大切にしているなど,働く女性として共感させられる.

成功とは,「あきらめないこと」
成功とは「単要素」ではなくマルチ要素であること.
自分の人生の主人公は自分自身であること.

などなど,いろいろ改めて考えさせられる本である.

こういう本に出会えると

心よりしあわせ,と思う.
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by redsunflower | 2006-09-15 20:05 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

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