「自分の感受性くらい」 茨木のり子

雑誌「いきいき」を定期購読していることは前にもふれた.


その8月号に詩人茨木のり子の詩が紹介されていた.脳天をビシッとうたれた感じがした.

即,図書館に彼女の詩集を借りにいく.

是非紹介したい.

「自分の感受性くらい」

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難かしくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子「自分の感受性くらい」花神社 1977年
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by redsunflower | 2006-07-10 19:29 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

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