小説 土佐堀川 広岡浅子の生涯 古川智映子 潮文庫

朝ドラ「あさがきた」の原案となった本。

この朝ドラには親の入院時期スタートからほぼ重なり、毎日励まされた。主題歌もきっと忘れられない曲となるだろう。
病室で、読むために買った。スマホをずっと見るより、やはり本を読むほうが私には向いている。

広岡浅子氏の人生はドラマですでにご存じだろうが、この本は1988年に初版で出版されている。ドラマが始まるまではそれほど売れたわけではなかったらしい。
作者は、執筆時に丹念に資料集めをして、加島屋が設立した大同生命(*)ですらその価値に気付かず、整理もされていなかった資料を掘り起こし、分析した情報をもとにこの本を執筆した。ドラマでは触れられなかったけど、主人公の浅子はその業績も素晴らしいが、乳がんや結核などの病にも倒れている。そして、NHK的にはどうしても飛ばさざるを得なかった事実、夫の広岡伸五郎の妾には、あさが実家から連れてきたおつきの女性・小藤がなったこと(炭鉱などに泊まり十分お世話ができないというあさの依頼で、、)その小藤はずっとあさたちと同居し、その子供たちも加島屋の子として重要な仕事を引き継いでいく。

明治の新しい女性を生き抜いたあさだったが、今では考えられなかった女性の生き方も併せ持っていたのである。

作者の古川氏がBS番組に出ておられたのを見たが、とても感じのよさそうなおばあ様(失礼!)で、ご本人が急に昔書いた本が売れだして一番びっくりされていた。この本の執筆の動機が、ご自身の離婚後、とにかく何かを死に物狂いで進んでいきたかった、ということも胸を突いた。



*大阪の大同生命本社ビルは昔加島屋があったところに建っています。

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by redsunflower | 2016-04-06 10:42 | 読書録 | Trackback | Comments(0)

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