」「終の棲み家に飛べない理由」俵萌子 中央公論社
著者は離婚後、一線で活躍してきた、老後の生活のために全国各地の理想の老人ホームを探す。
結局、本の刊行を待たずして肺がんの手術を受け亡くなる。そのあとがきに娘さんが寄せた文で彼女の最期がわかるが、先にあげた「ガンを手術すべきかどうか」の本を読んだ後だけに考えさせられた。 以前乳がんにかかったことのある作者は肺がんがわかった時、娘さんに手術を受けるかどうかについて相談した。娘さんは熟考をすすめたが、「体にあるとわかったらとってすっきりしたい」と考えた(と思われた)著者は手術を受けた。その結果、肺炎が悪化し、亡くなったのである。末期はステロイドなどの治療で大変苦しまれたそうだ。「結果的に手術に踏み切ったことが命取りになった」と娘さんは述懐している。 がんは「自分で歩いて診察を受けにくる患者」をすぐ死なせる病ではない、と先の本のどこかにもあったが、いろいろな選択肢が考えることも、ある一定以上の年齢で「がん」と診断されたら必要だと思った。ただ、その選択は難しい。結局はどう死ぬのかを突き詰めるのは、どう生きてきたかということにかかっているのかもしれない。
by redsunflower
| 2014-01-12 12:03
| 読書録
|
Trackback
|
Comments(0)
|
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... お気に入りブログ
最新のコメント
メモ帳
**お知らせ**
迷惑コメント防止のために、下記の設定を追加しました。ご注意くださいね。 [半角英数記号のみのコメント・トラックバックを受付けない] copyright 2006- 最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||